ユキちゃんがしなくちゃいけなかったこと

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さて、イタさもたけなわとなって参りました……
いい加減やめて帰りたいんですが、もうここまで来ちゃったら書き切って、そして感想文になだれ
込み、然るのちに盛大に書き換えてやろうじゃねーか、って気になっております。w
 

* * *


さて、島が被弾してから裕に30分以上。
ですから、あの怪我は本当に「すぐに手当てすれば大事に至らない負傷」だったのだと分かります。

意識レベルについても、「話している/受け答えが出来る」のであれば、あれほどすぐに死に結
び付くとは考えにくいということが分かりました。
ユキ(と真田さん)が島の負傷に気づいた時点では、医学的には「まだ手遅れではない」とドク
ターが言われた理由、これで分かりましたよね。
ですが、非常に危険な状態であることは確かです。では、あの時点で何をすれば、島を助けるこ
とが出来たのか。言い換えると、あの時点でユキ(あの場に居合わせた唯一の医療従事者)がすべ
きことはなんだったか?について書きたいと思います…。

結論から言うと、
(いや、言いたくないのですが)
ユキちゃんは、看護師としては失格…です。
悪い言い方をすると、島は見殺しにされた状態、です。
でもまあ、いたしかたのない状況があったんじゃないか…と必死でユキの弁護をしてはみますが。
詳しく見て見ましょう。(ああ、もういいよ…やめようよ…)
島のそばにいた唯一の医療従事者として、ユキちゃんがするべきだったこと…、についてまとめ
てみますと。

1. 脈拍確認・血圧確認(頸動脈・股動脈を触る)
2. 出血部位の確認(着衣を取り除く、部位を露出)
3. その状態によって最も適切な方法で止血を試みる
4. 輸血(点滴

これだけで、もしかしたら充分まだ助かったかもしれない、というのがドクターの所見。

「なんですとーーーーー?!」ってムンクの叫びになっちゃいましたよ、ERI。
ちょっとユキたん、このうちの一つもやってないぢゃないよ!!

島は寸前まで喋ってる、しかもウワ言じゃなく、ちゃんと受け答えをしている。
……ということは、まだ血圧も60は切っていないと思われる。
古代にあのミョーな遺言を聞かせている時点で、なぜ佐渡先生が首を横に振るのか、理解できない。

「まだ助かるだろヤブイシャ!!」と、はしたなくも叫びたいのを堪えてですね…
100歩譲って、あの時点までは、意識を保っていた島自身が「ここから動きたくない、医務室
へ俺を連れていかないでくれ」という意思表示を続けていたと考えて、それで沖田さんも佐渡先
生も真田さんもユキもあの席から島をひっぺがさなかったのだと思いましょう。

でも、さすがにガクっと意識を失った、……その直後であれば。
ガンコな航海長ですが、そうなったらもうこっちのもんです(どっちのもんだ)。

意識を失った時点で、意識状態は一気にレベル300(限りなく危険な状態)くらいまで落ちた
と考えるべきかもしれませんが、その後3分以内に心肺蘇生を行えば脳へのダメージは防げる。
わーわー泣いてる古代を島からとっととひっぺがして、気道確保して心肺蘇生(人工呼吸/胸
部圧迫)AEDもあるでよ 、ほんでじゃんじゃん輸血。
確かに、感じとしては、まだ間に合います!

日本の救急車の到着時間は通報を受けてから平均6分、と言われますが、6分…というのはギ
リギリなんだそうです。
呼吸が途絶えて5分経つと脳へ酸素が行かなくなるのでリスクがドッと上がる。蘇生の可能性
も、そこでガッと落ちるそうです。だから、6分以上かからないようにと消防では意識して出動
しているんだという話を、防災センターで聞いたことがある。(根拠としては、『ドリンカー博
士の救命曲線』というグラフが有名)。

あの場所には佐渡先生もいたんだし、必要なら処置室へ速攻で運べばいい。それに6分もかか
るとは思えない。
それに、輸血が困難だったかもしれない…としても。
島の血液はテレサとのミックスかもしれませんが、代替血輸血、という方法もあります。
輸液に使えるのは、血液だけではありません。 
 大量出血後、ちゃんと止血していれば無輸血にしても生理食塩水などの大量点滴で持ち直す例
はいくらもあります。現に、無輸血で11時間の脳手術に耐えた70歳をこの目で見てますからね、
ERIも。
その人は心臓が強かったのか、体温が38度以上という状態を一週間続けた後、ちゃんと回復しました。

さて、ここまでで…。
完結編の島、救命の余地はあったのか。
答えはなんと、やはり「YES」、なのでありますよ。
残念ながら、制作サイド(瑠璃さん風に言えば映画の人)には、島を救命しようというつもり
がありませんでした。だから、看護師でありながら雪は何もせず、佐渡先生もヤブ医者を通さざ
るを得なかった…
なんだ、やっぱり殺されたんじゃん島!(←だからそうだって言ってるのに…)
しかも、助ける余地があるのに治療を施さず見殺しですよ。
ムキャーーーー!!!!(怒)

(おちつけ)
ふー。

さて、というわけで…

やはり、といえばやはりな結果に至りました。
まあ、以上はあくまでも「救命の余地があったか否か」です。

あったとしても、島はなぜ「私はもう…」などと言ったのか、それは解決されていない。
やっぱ、ちょっと自暴自棄だったんでしょうか。
最後にユキに妙な告白をしたのはなんでだったのか。
テレサのことは、何も心に上らなかったのか…?

……などなどの疑問は残りますが、それについてはもうしょうがないので、お粗末ですがERIのオリ
ストや考察において補完するより仕方がありません。
一応トライしてみてますが、成功しているかどうかは……。
 

→ なぜあの席に島が居座ったのか、を題材に一本(「奇跡の欠片」)
→ 雪にミョーな告白をしたのは何でだったのか?の
考察
       ※ブラウザで戻って来てね(汗)↑ここは旧サイトにつながってるから…
 

これ以上は、各人の妄想の範疇です……  
さて、以上微に入り細に入りご指導くださいましたS-ドクターに改めてお礼申し上げまして、ひと
 まずこのお題、ここで締めさせて頂こうと思います。
 
 どうもありがとうございました!!
 
 
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